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V Collection 5-TAE

V Collection 5

伝説のキーボードを「再発明」

音楽史を築き上げてきた17種類の伝説的シンセ、オルガン、エレピなどを忠実に再現。そして、これからの音楽を創り出すため数々の機能をさらに強化。

V Collection 5

TAE®とは?

TAE®(トゥルー・アナログ・エミュレーション)− 音色や波形、チューニングなど、アナログ・シンセサイザー・サウンドを忠実に再現するArturia独自のテクノロジー。

  • より良いアナログ・オシレーターの再現

  • taeminiwaveform
  • TAE®は、アナログ・オシレーターの特徴を驚異的な精度で再現します。このエミュレーションによるアナログそのものと言えるサウンドで、ビンテージ・サウンドを探求したり、デジタル・オシレーターのこれまでの制約でワークフローを制限されることなく、新たなサウンドを追い求めることができます。
  • より良いアナログ・フィルターの再現

  • filter
  • フィルターは、サブトラクティブ・シンセシス(減算合成)における主要なパートの1つ。それぞれにユニークなサウンドがある個々のビンテージ・インストゥルメントの特徴を再現する上で、アナログ・フィルターの特性をデジタル・ドメインで忠実に再現することは、極めて重要なことなのです。
  • ソフト・クリップの導入

  • softclipmini
  • ダイナミクスはそのままに、サウンドに迫力や存在感をさらにプラスできるソフト・クリップ。これもアナログ・シンセサイザーの特徴を生み出す回路の重要なポイントです。

どうやっているのか?

細部への最大のこだわり

TAE®インストゥルメントは、最新のDSPテクノロジーにより再現されています。オリジナル・インストゥルメントの構成にもよりますが、モデリングのスタートは数学的モデルから始まり、次に物理モデル、各回路のシミュレーションと進みます。その後、オリジナル・インストゥルメント楽器の音を、細かなニュアンスも含めて徹底的に試聴します。フィルター・カットオフが変化していく時の特性や、オシレーター波形のわずかな特徴、果ては回路から発生しているノイズまで聴き逃さないようにします。次にこれらの微細な特徴をデジタル・ドメインで忠実に再現する方法を考えます。この過程には多大な努力の他に、アナログのビンテージ・インストゥルメントには個体差があり、同一機種で同じセッティングにしても完全に同一の音にはならないことから、オリジナル・インストゥルメントに関する深い知識が要求されますが、そうした細部への異様なこだわりが、Arturiaならではの高い忠実度を生み出しているのです。

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オシレーター

より良いアナログ・オシレーターの再現

TAE®によるオシレーターがアナログ・オシレーターに極めて近い数々の理由

主な理由の1つに「フリーランニング」が挙げられます。もちろんサンプリングやウェーブテーブルではありませんし、発音するごとに波形のゼロクロスからスタートさせるような方法を採っていないということです。各波形はオリジナルのアナログ・シンセサイザーの実際の動作や物理の法則とほぼ同じように、発音タイミングに関係なく常に生成されています。これにより、オシレーターからいわゆる「デジタル臭」を排除し、ビンテージのアナログ・シンセサイザーに見られる「活きた」感じを生み出しています。

一般的なデジタル・シンセサイザーでは高い周波数帯域でエリアシング(折り返しノイズ)が発生しますが、パルス・ウィズス・モジュレーション(PWM)や周波数変調(FM)を使用する時にもエリアシングは生じます。TAE®オシレーターではこのようなエリアシングをPWMやFM、ハードシンクなどのモジュレーション時からもCPU負荷をかけずに一掃しています。

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ハードウェア・シンセサイザーでの「ノコギリ波」の実際

TAE®オシレーターはデジタル環境に高度に最適化されていますが、そのサウンドはオリジナルのアナログ・シンセサイザーを弾いている時そのものの感触です。繰り返しになりますが、TAE®オシレーターの波形はサンプリングでもなければ、いかにもデジタル的に整頓されたものでもありません。発音した音それぞれがまさに生きているのです。

ビンテージのアナログ・オシレーターは基本的に不安定です。ピッチの不安定さはもちろんですが、実は波形そのものもそれぞれの周期で微妙に違うのです。また、アナログ・ハードウェアの感度により、波形が繰り返すタイミングも温度や周囲の環境に変化します。

そのためArturiaではそうした要因によるオシレーターの不安定さもTAE®に採り入れているため、暖かみがあり太いサウンドを実現しているのです。

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TAE®で再現された「ノコギリ波」の実際

ビンテージのアナログ・オシレーターはコンデンサーが充放電を繰り返すことで基本的な波形(ノコギリ波、三角波、矩形波)を生成しています。そのためそれぞれの波形はごくわずかに崩れていて、それが音楽的に非常に有用であると考えられています。TAE®ではオリジナルのアナログ・サウンドを引き出すために、コンデンサーの充放電をも再現しています。

また、TAE®オシレーターはまさに「活きた」サウンドがするため、オシレーターの原形波だけの状態でコードを弾いても、デジタル的な「霧がかかったような」、静止画のような音ではなく、アナログそのものの清々しいクリアなサウンドがするのです。

PWM

TAE®なら複雑なPWMサウンドも他では得られないクオリティで、しかもエリアシングもなく得られます。これはTAE®オシレーターの全波形(矩形波、三角波、ノコギリ波、その他)で言えることです。三角波やランプ波のような波形でのPWMは非常に実現が困難なのですが、Arturiaインストゥルメントがユニークなのは、そうした波形でもPWMを可能にしている点にあります。バーチャル・アナログ・シンセサイザーのリアリティのレベルをさらに引き上げるTAE®なら、新たなレベルのクリエイティビティを実現できます。

フィルター

circuit

ダイレクト・サーキット・モデリングによる、より良いアナログ・サウンドの再現

TAE®はアナログ・フィルターの特性をデジタル・ドメインで再現しています。
Prophet Vを例にしてみましょう。コンピュータの処理能力が向上したことで、Prophet Vではフィルター回路をダイレクトにモデリングすることにより、オリジナルの4ポール・ローパス・アナログ・フィルターの極めて正確なエミュレーションを実現しました。フィルター回路の各パーツを丹念にモデリングしていくことで、オリジナルと変わらない暖かみのあるニュアンスを再現しています。
以下のグラフは、ダイレクト・サーキット・モデリングでの特性変化を周波数単位で表したものの一例です。フィルターを自己発振させた時の特性を、複数のカットオフ・フリケンシーでグラフ化しています。オリジナルは青、TAE®は赤の線です。
このグラフの特性はProphet 5のフィルターのものですが、アナログ回路特有の非線形な挙動があることが分かります。ここで生成された倍音が、フィルターで作られるリッチで暖かみのあるサウンドにつながっています。アナログ回路をダイレクトにモデリングした結果、Prophet Vのサウンド面での特性はオリジナルと同じ特性が得られ、本物のアナログ・サウンドが得られるのです。フィルターの自己発振時に生成される倍音:Prophet 5(青)、Prophet V(赤)

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やさしくクリップして…

ソフト・クリップの重要性

アナログ・シンセサイザーでは、レゾナント・フィルターに電流制限機能を使用し、音量が過大になるのを防いでいます(ソフト・クリップ)。
TAE®は、この電流制限機能をエミュレーションしてサウンドをよりナチュラルなものにしています。これにより、フィルターが自己発振状態に入る時の挙動もオリジナルのハードウェア・シンセサイザーと同様になりました。
また、ソフト・クリップは非常に特徴的なシェイプのある、一種の歪みエフェクトと見ることもできます。一般的な歪みのシェイプは、アナログのソフト・クリップと比較すると、あまり良い結果を得られません。ソフト・クリップは、アナログ・シンセサイザーの出力アンプ段に特有のもので、アナログ・サウンドを決定づける重要なポジションを占めています。

softclipping

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